メイクは、あまり考えずにできる作業であると同時に、自分をいたわる時間にもなります。メイクポーチを探りながら、今日はここやあそこに少し色をのせようか、と考えることもあるでしょう。でも、メイクブラシやそのお手入れとなると、すっかり忘れてしまいがちです。
ブラシの使い心地が悪くなるまで、どれほど汚れているか気づかないかもしれません。残念ながら、そのころには安全に使えるとはいえないほど不衛生になっています。汚れたメイクブラシの危険性と肌への影響について、2人の皮膚の専門医に話を聞きました。読み終わったら、きっと今より頻繁に洗いたくなるはずです。
専門家の紹介
Hannah Kopelman医学博士は専門医認定の皮膚科医で、ポッドキャスト「Derm Club」のホストです。
Donald B. Yoo医学博士は専門医認定の顔面形成外科医で、HALO Beverly Hills Plastic Surgery & MedSpaのメディカルディレクターです。
汚れたメイクブラシが問題となる理由
残念ながら、汚れたメイクブラシに付着するのは化粧品の残りだけではありません。「健康な肌を維持するうえで、メイクブラシを清潔に保つことの重要性は、どれほど強調してもしすぎることはありません」と、専門医認定の皮膚科医でポッドキャスト「Derm Club」のホストを務めるHannah Kopelman医学博士は話します。「メイクブラシは細菌にとって繁殖しやすい場所となり、その付着源は自分の肌から身の回りの環境までさまざまです」と、専門医認定の顔面形成外科医でHALO Beverly Hills Plastic Surgery & MedSpaのメディカルディレクター、Donald B. Yoo医学博士は説明します。
彼によると、「黄色ブドウ球菌やレンサ球菌属などの一般的な皮膚の常在菌から、大腸菌など腸由来の細菌、蛇口や温水浴槽にいるシュードモナス属の細菌、さらには真菌まで、さまざまな微生物がメイクブラシに付着して急速に増殖することがあります」。
一度付着した微生物は、その後も増え続けます。「特に湿った環境で保管したり、洗わずに頻繁に使ったりしているブラシでは、こうした微生物が驚くほど簡単に増殖します」とKopelmanは説明します。
汚れたメイクブラシが引き起こす主な肌トラブル
ニキビ
使い続けることでブラシ上の厄介な微生物が肌に移るのは、驚くことではないでしょう。「汚れたメイクブラシから細菌、油分、その他の汚れが移ると、毛穴や皮脂腺の導管が詰まりやすくなり、炎症の過程が強まってニキビにつながります」とYooは説明します。Kopelmanも「ブラシ上の油分、古い角質、細菌が組み合わさることで、ニキビの原因菌が増えやすい理想的な環境が生まれます」と指摘し、「特に敏感肌やニキビができやすい患者さんでは注意が必要です。汚れたブラシを使うと、こうした状態が悪化する可能性があります」と付け加えています。
肌への刺激全般
汚れたメイクブラシは、清潔なものと肌当たりが違うと感じたことがあるかもしれません。「ニキビだけでなく、汚れたブラシは肌に強い刺激を与えることもあります」とKopelmanは話します。Yooによれば、その理由は「肌全体の毛包に沿って存在する皮脂腺は、肌を保湿し、滑らかにする保護バリアとして皮脂を分泌しています。汚れたメイクブラシは皮脂腺の導管を塞ぐことでこの分泌を妨げ、肌に炎症やダメージを引き起こす」からです。放置するほど悪化する可能性があります。「清潔でないブラシを使い続けると、肌本来のバリアが弱まり、刺激や感染に対してより無防備になることを、私は見てきました」とKopelmanは話します。
メイクブラシはどのくらいの頻度で洗うべき?
ここまで読むと、今までどのくらい洗っていたにせよ、その頻度では足りないのではと不安になっているかもしれません。多くの人と同じなら、その心配はそのとおりです。 専門家2人は、メイクブラシを週に1回洗うべきだという点で一致しています。 「定期的に洗うことは、肌トラブルを防ぎ、ブラシが本来の役割を果たせるようにするための鍵です」とKopelmanは話します。「患者さんは、ブラシを清潔に保つとメイクがより均一になめらかにのると教えてくれます。それは仕上がり全体に大きな違いをもたらします」。
洗うことで、ブラシは長持ちもします。「ブラシを洗うことは、その機能にもよい影響を与えます」とKopelman。「毛が柔らかくしなやかに保たれ、これはメイクをきれいにのせるうえで不可欠です」。ただし、注意点もあるといいます。「患者さんには、いつも丁寧に洗うよう伝えています。適切に洗わなかったり、毛の形が崩れるような乾かし方をしたりすると、性能に影響します」。Yooは、ブラシの寿命と使い心地を保つため、ぬるま湯とベビーシャンプーで洗い、平らに置いて乾かすことをすすめています。
ブラシやスポンジは、いつ処分するべき?
この記事を読んで、より丁寧なお手入れをしたくなってくれたらうれしいですが、どれほど大切にしてもブラシは永久には使えません。「定期的に洗うと寿命は延びますが、うまく機能しなくなったら、新しいものを買うのがよいと考えます」とKopelmanは話します。Yooは「洗っても汚れが多く残る場合や、毛が元のしなやかさや形を失った場合は、メイクブラシを処分するべきです」とすすめています。Kopelmanも「ブラシの状態をよく観察してください。毛がほつれたり、抜けたり、形が崩れたりしていたら、買い替え時のサインです」と話します。
まとめ
汚れたメイクブラシは、肌に悪影響を及ぼすことがあります。保管環境や自分の肌から細菌などの微生物が付着し、大腸菌から真菌まで、さまざまなものが潜んでいる可能性があります。その結果、ニキビや刺激を引き起こし、肌本来のバリアを弱めることがあります。幸い、予防は簡単です。週に1回洗えばよいのです。清潔なブラシは使い心地がよく、長持ちします。いずれは、品質がよく手頃な価格のブラシセットに買い替える必要がありますが、丁寧にお手入れするほど、長い目で見てメリットが大きくなります。
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